TOYOTA YUI Project

STORIES

あと200個ぐらいは
こだわりポイントを
言えるんじゃないかと
思ってます

内外装設計リーダー

狩谷 悠史

狩谷 悠史

真ん中にYUIの家。それだけが決まっていた

クルマってものすごく合理的に作られてます。例えばいろんな物の配置。真ん中にディスプレイ、その下に空調を操作するもの、さらに下にエアコンの吹き出し口があって、その下に携帯入れみたいなものがある。だいたいのクルマってそうです。そういう並びでの、似たパッケージが多い。それを今回LQで、ガラリと変えちゃおうと。意匠を見てもらえば分かると思うんですけど、真ん中にYUIの家と言われているディスプレイが一個あって、それだけなんですね、パッと見。最初はそれだけが決まってたんです。そこから他のものを、どこに配置するんだっていう思想を作り上げていきました。

狩谷が言うならしょうがない

ずいぶん無茶なこともたくさんありました。でも絶対に今回の意匠を実現するんだという強い思いで、僕はわがままを言い続けた。もう、狩谷が言うなら、諦めるって選択肢はないだろうと、皆その意気でやってくれたんです。それは本当に、我々のメンバーもそうですし、仕入先さんも含めてものすごくご協力いただいて、なんとか実現できたものだと思っています。特に手ごたえを感じているのが、クルマの天井に施した特殊な照明。我々は光ファブリックって呼んでるんですけど、光ファイバーを中に折り込んだ表皮材を貼りこんで、そこにLED を通して光らせるというもの。折り物で光らせて普通と違う印象を出すことに非常にこだわってます。試行錯誤を繰り返して、10〜20個以上の試作を作ってから柄を決めました。それで、僕の名前がついた。狩谷柄っていうんですよ。

逆転の発想で世界初

LQには機能部品をできるだけ見せないというコンセプトがあります。そこで今回、特殊なエアコンの吹き出し口を開発しました。目に見えない位置にありながら、ちゃんと人の顔に風を送れるインビジブルレジスターです。使っているのが、風が壁に沿って吹く「コアンダ効果」という性質。これを利用して、隠したところから壁を沿わせて、人の顔まで風を飛ばすというのを実現しています。コアンダ効果は開発する側からすると、普段は大敵なんです。本当に狙いたいところに風を送るのを邪魔してくるので。レジスターを設計する人にとっては苦労するポイントの一つ。それを逆手にとってインビジブルレジスターを実現しました。逆転の発想です。こちらは50近く試作品を作って、これがベストだというのを決めました。どこから風が出てるんだ、いきなり風が来たぞっていう、ものすごく不思議な感じがすると思います。

そんなところまでと言われたい

LQは色が切り変わる部分に柄を入れて、できるだけパーツとパーツの区切り見えにくくしています。まきびし柄とか鳥足柄と言われている柄なんですけど、その柄を入れるのにすごくこだわっていて。例えば内装で言うと、運転席側のインストルメントパネルが白から金に切り替わっていくところや、P 席(助手席)側は黒から白に切り替わっていく部分。外装では、リアのサイドガラスで黒から段々と白に切り変わっていく部分。あとランプの金色の褐色にも、その柄が入っている。さらにリアのホイールにもその柄を入れてます。あと実はもう一個あって、ラゲージ、荷室ですね。荷室にはスピーカーを入れてるんですけど、そのスピーカーのグリルがその柄。こんなところまでディテールにこだわってやってるんだっていうのが伝わるといいなと思ってます。こだわって、こだわって、こだわりまくっています。