TOYOTA YUI Project

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開発ストーリー

人の移動体験を変える、
というチャレンジ。

エージェントシステム開発リーダー

関沢 省吾

クルマ業界は100年に1度の危機と言われている

移動の手段が馬からクルマに変わった時代がありました。今は、その次の変革が起ころうとしている時代。クルマを「所有する」という時代から、「移動空間として使う」時代が来る。ただ、モビリティってなんなのかっていうところを、突き詰めると難しい。それを突き詰めてオリジナリティを出さなければ、クルマではなくなってしまう。スマホでもなくて、他の工業製品でもなくて、クルマ、モビリティであることの必然性。やっぱり大きくこれまで悩んできましたし、まだ完璧な答えは出しきれてない。逆に言えば、それがモビリティの大きな可能性を秘めていることかなとも感じます。

それはできないだろう、の連続

とにかくチャレンジングな開発でした。これはクルマづくりだけでは終わらない。視野を広げた開発は、やっぱりトヨタだけでは不可能。自分たちだけではできないことが多すぎる。まずやってみようと、周りの人や社内外含めていろんな人に伝えるところからはじまりました。今回は、シリコンバレーのTRI(Toyota Research Institute)やたくさんの企業の方々と、開発を一緒に進める仲間作りからのスタート。そして、色々なバックグラウンドと知識を持った方々と一緒に同じ目的に向かう。楽しいし、面白い。大いに自分を刺激されますし、成長もしています。ただ、最初はTRIの人たちとも開発の文化の違いがあって、うまくいかなかった。彼らはとても自由でアグレッシブ、かつ論理的です。トヨタの従来の開発方法では考えが通じない。まずは相手を受け入れるところからスタートしました。我々はクルマづくりのプロで、彼らはソフト開発のプロ。それぞれの強みを尊重しながら理解し合えればうまくいくはずだ、と。今では非常に良い関係を築けていて。今でも印象に残ってるのは、TRIのメンバーが「マイバディ」だって言ってくれた時があって。あの時は非常に嬉しかったです。今では最高の関係を築けてると思ってます。

変わってゆく未来の中にYUIがいて欲しい

あらゆる情報やサービスが有機的につながってきて、世の中はどんどん便利になっていく。これは、加速度的に進んでいきます。自動運転も、MaaSも。その中で、クルマの中の人の感情や状態をセンサーで読み取りながら、人の移動欲求を刺激して、行動拡張を行ってゆくのがYUI。クルマの多彩なハードウェアを使って空間を表現し、人を安全・安心・快適に導くユーザーエクスペリエンス(UX)を与え続けるモビリティエキスパート。YUIは人とのインターフェイスであって、AIではありません。AI は手段にすぎない。なので AIをつくっているという感覚ではない。YUIは、人とクルマをつなぐもの。そして、そこに AI という技術を使っている。クルマの中にYUIがいて、人とコミュニケーションを取ることで、移動体験が変わる。YUIは人とモビリティの間にたくさんの感動を生み出す存在。YUIは「結ぶ」。人とクルマを結ぶ。人と社会を結ぶ。もう一つは、唯一の「唯」。ただひとつのという。「その人のための」みたいな意味。そんなものが、自分たちの未来に存在していて欲しい。そう思っています。